「アフタースクール」という学童を聞いたことはありますか?
バイリンガル保育士として私が初めて就職したのはとある英語学童でした。
小学生を対象とした英語で過ごす学童保育施設です。
そこでは常に英語を使い外国人のスタッフと長時間生活をするので子どもたちが楽しく英語を身につけることができていました。
保育園以外の英語保育を提供しているスクールとして、バイリンガル保育士さんたちの活躍の場の1つを今日は紹介します。
「英語学童」や「アフタースクール」
学童とは、小学生が小学校下校後に通う保育施設です。共働き家庭でお子様が自宅で1人になってしまうような時に保護者の帰宅時間まで子どもたちがさまざまな活動をして過ごしています。
その中で「英語」で過ごす学童が増えてきました。
「英語学童」や「アフタースクール」と呼ばれ、それぞれ独自のレッスンや特徴を持ってお子様をお預かりしています。
英会話スクールと異なり、学童ではおやつを食べたりトイレに行ったり、たくさんの友達と過ごすので揉め事も起きるし、マナーやルールについて話したりと、英語のレッスンをするだけではなく、「保育」という面も持ち合わせることから日本人スタッフを配置している英語学童もたくさんあります。
さらに、「保育士資格」を持っている日本人スタッフは保育のプロとしてのスキルを十分いかすことができる職場です。
バイリンガルスタッフの役割
日本にあるアフタースクールでは、主に英語を身につけたい日本人のお子様たちが通ってきます。
英語初心者の子へは同じ日本人として丁寧なサポートをすることで、その子が安心してアフタースクールに通い、英語に挑戦することへのきっかけになり、成長に直接つながります。
また、日本人の保護者の方へお子様の様子を伝えるときには日本語が必要になります。
そして、外国人スタッフとのコミュニケーション、連携もとても大事な役割です。
英語を教えるプロであっても、保育に関しては特別なスキルを持っていない先生もいるので、「保育士資格」のあるバイリンガルスタッフがお子様の成長に合わせた対応や適切な声かけをすることで、お子様が楽しく英語に挑戦できる環境づくりにつながります。
英語のプロと保育のプロが協力することで子どもたちは楽しく英語を身につけることができるでしょう。
アフタースクールでの1日
バイリンガル保育士目線でアフタースクールでの1日を紹介します。
登校
小学校が終わった子からアフタースクールに登校してきます。
子どもたちの頭を日本語から英語に切り替える最初の会話なので積極的に挨拶して “How are you doing today?”と声をかけていきます。
お子様の顔色や体調などにも注意して出迎えます。
フリータイム
到着した子から学校の宿題をしたり、先生やお友だちと自由遊びをするアフタースクールが多いです。
子どもたちが英語で会話できるように先生も積極的に遊びに入っていき、英語での発言をうながします。
おやつ
おやつ前のトイレ、手洗いも英語です。
“May I go to the bathroom please?”というフレーズは必ず使うので子どもたちがきちんと文章で言えるようにサポートします。
このような繰り返し使うフレーズがたくさんあるので、英語初心者の子たちでも日常会話のフレーズを覚えることで「英語ができる」という自信につながります。
レッスン
公立の学童などでは子どもたちが好きな遊びを過ごして保護者のお迎えを待つことが多いですが、アフタースクールは英語を学ぶ場でもあることからスクールごとにさまざまなレッスンを行います。
英語レベルに分かれてReadingやWritingというレッスンをしたり、テーマに合った製作をしたり、サイエンスやソーシャルスタディなど海外の小学生たちが学校で取り組むものに挑戦したりするスクールもあります。
通っている子どもたちの英語力によって、バイリンガルスタッフの要求される英語力も異なるでしょう。子どもたちとレッスンをする中で自分の英語学習になることもあるので、自身の英語磨きも忘れずに取り組んでいきましょう。
下校
レッスンが終われば下校です。
保護者の方がお迎えに来るので、子どもたちが忘れ物をせず帰れるよう元気に送り出します。
その時、今日の復習やレッスンの感想を聞いたりすることで英語発言のきっかけにもなるので最後まで英語で声かけをしていきます。
また、1日英語でがんばって過ごした子どもたちを褒めることも忘れずに行います。
保護者対応
下校時など、保護者の方に会った時には子どもたちの様子を伝えます。
家庭では英語をなかなか話さない子も多く、自分の子の英語力が分からないという保護者の方はたくさんいます。
なのでその日のレッスンでの様子や最近伸びている力などスクールでの様子を伝えることで、保護者の方は安心して引き続きお子様を預けることができます。
ここはバイリンガルスタッフの大きな役割の1つなので外国人スタッフとも協力し、子どもたちの様子をよく観察し、保護者に伝えていきます。
お迎え時だけでなく、電話をしたり、写真や動画で様子を伝えたりと方法はさまざまなのでスクールごとに大切にしている方針に沿って対応していきます。
まとめ
英語保育を行う保育園だけでなく、小学生を対象とした学童も英語でお預かりするところが増えてきました。
英語を活かして保育、教育をしたいと考える保育士さんたちにはアフタースクールも職場の選択肢の1つになるのではないでしょうか。
小学生という年齢からより英語を本格的に教えることもできますし、子どもたちの英語力も高くなるので充実したレッスンが行えます。
保育士という専門スキルを活かし、子どもたちの成長を見守る場として検討してみてくださいね。